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抗インフルエンザウイルス薬のラニナミビルオクタン酸エステル水和物(イナビル)を使用した10歳代の患者の転落死事例が発生しました。
薬との因果関係は不明ですが、当院では事情がはっきりするまでは、本年度のインフルエンザの当院の治療方針にのっとり、10歳代の方でいままでにリレンザを使用された方につきましては、リレンザを使用させて頂きます。
尚、「希望される方に関しましてはイナビルを使用させて頂きます。」としておりましたが、本年度は「どうしてもイナビルの使用を希望される方に関しましては使用させて頂きます。」に変更させて頂きます。
インフルエンザの流行時期になりました。
インフルエンザは、1~3日間くらいの潜伏期間(感染後発病までの時期)を経て、高熱が出て発病します。
熱以外には全身倦怠感、頭痛、鼻水、鼻づまり、咽頭痛、咳、痰、筋肉関節痛、など様々な症状が現れます。腹痛や下痢などの消化器症状がでることもあります。
当院では
①3日以内にインフルエンザの診断のついた方との接触歴 ②発熱 ③頭痛 ④筋肉関節痛
のある患者さんにはインフルエンザの検査をさせて頂いております。
学生さんや学校関係の方などは上記の症状がそろっていなくてもインフルエンザの疑いのある方には検査をさせて頂きます。
インフルエンザは迅速診断検査キットがあるために10分で検査判定ができます。
(インフレンザ検査は、発病後12時間以内ならインフルエンザにかかっておられても陰性に出る場合があります。この場合は翌日再度検査が必要になる場合があります。)
検査が陽性の方には抗インフルエンザ薬を処方させて頂きます。
①タミフル ②リレンザ ③イナビル ④ラピアクタ(点滴薬)
があります。
当院では20歳以上の方にはタミフルを、10代の方で以前にリレンザを使用された方にはリレンザを、10代の方で以前にリレンザを使用されていない方または10歳までの方にはイナビルを、嘔気・嘔吐症状があり薬の服用が困難と思われる方などにはラピアクタを使用させて頂きます。
イナビル、ラピアクタは便利なお薬ですが、今年から本格的に使用されるために副作用などの情報が十分でないと思いますので、今年は使用を控えております。
ただし「以前にリレンザを使用していた10代の方で、どうしてもイナビルを希望される方」にはイナビルを処方させて頂きます。
なお、インフルエンザの治療薬は鼻腔のウイルスが全身に感染するのを予防するために使用しますので、発病後48時間以内に開始しないと鼻腔のウイルスが全身に感染してしまいますので、薬の効果が期待できなくなりますので、インフルエンザ症状があれば、早期に医療機関を受診して下さい。